燃料事業
国内のエネルギー事情と世界の資源競争の激化
限りある資源を最大限有効活用することが望まれ、 その為には、地球の未来と地球環境保護を前提に、次世代型エネルギーにつながる最先端技術が必要です。日本はエネルギー消費大国でありながら、自給率はわずか6%で、そのほとんどを輸入に頼っています。
今後、世界のエネルギー消費量は大幅な増加が見込まれ、特にアジアの発展途上国では、需要量は2035年に2010年の約1.5 倍になるともいわれ、世界で資源獲得の競争激化が懸念されています。 暮らしや経済を支えるエネルギー資源の安定的な確保が、より一層重要となっています。
エマルジョン燃料とは
エマルジョン燃料とは、燃料油(重油・軽油・灯油等)に水と界面活性剤(添加剤)を入れ、混ぜ合わせた燃料のことをいいます。本来、水と油は混ざり合わないものとされていますが、強力な界面活性剤(添加剤)、特殊な攪拌(かくはん)方法を用いることにより水と油が混ざり合います。
尚、水と油が混ざり合った状態がいつまでも安定している場合のみ、エマルジョン燃料として通常の燃料と同じようにボイラーやエンジン(車、重機等)などを動かすために使用することができます。
エマルジョン燃料は、現在使用している燃料の量を減らすことができるため、燃料費削減につながります。また、完全燃焼するため、二酸化炭素(CO2)や窒素酸化物(NOx)、硫黄酸化物(SOx)等、温室効果ガスの削減にもつながり、大変環境にいい燃料として注目を浴びています。
従来のエマルジョン燃料のメリット・デメリット
メリット |
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デメリット |
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エマルジョン燃料の技術進化の経緯
エマルジョン燃料は、100年以上も前から世界各国で研究開発が続いており、上記のメリットが期待される一方で、上記デメリットのほか、燃料としての基本性能の劣化や製造コスト等が高くなる等の問題点があり、普及が進んできませんでした。
しかし、バイオエタノール燃料の開発が盛んになると、エマルジョン燃料も再評価されるようになりました。また、界面活性剤を使用しないエマルジョン燃料も開発されはじめており、時間がたっても分離しづらい品質の高いエマルジョン燃料も開発されるようになりました。当社は、従来のエマルジョン燃料のデメリットを全て改善し、水50%と油50%の完全融合を実現した新エコ燃料の開発に成功いたしました。
水を燃料に変える技術
水と油を完全融合させる技術開発に成功
当社は、分離しやすい混合技術に比べ、成分を分子レベルまで超微細化することにより、水と油の「完全融合」を可能にし、ハイクオリティかつ環境にやさしい安心安全な次世代型燃料の精製を実現。
従来は比重の関係により、水の混合率は20%が限界とされましたが、ナノエマルジョン技術の応用により、油の種類を問わず水を約50%混ぜても燃料として使用することを可能としました。水道水・井戸水でも水の混合率約50%を実現した技術、それが「PLASMA FUSION(プラズマフュージョン)」です。
混合から融合へPLASMA FUSION
水と油を「混合」させる従来の技術をさらに進化させ、「完全融合」させる最先端技術 「PLASMA FUSION(プラズマフュージョン)」。
当社の技術について
PLASMA FUSIONと従来エマルジョン技術の違い
当社のPLASMA FUSION(プラズマフュージョン)は、水素イオン化・炭素イオン化の実現による超微細化された液体の反応技術です。水50%と油50%の完全融合に成功し、環境にやさしい安心安全な次世代型燃料の精製を実現しました。
重油・軽油・灯油・バイオディーゼルに、水を50%プラスして、従来のエマルジョン技術と当社のPLASMA FUSION(プラズマフュージョン)技術で比較しました。ディテールではなく、見た目だけでも当社の技術の高さが明確化されました。
[それぞれの項目の左が従来のエマルジョン技術、右が当社のPLASMA FUSION(プラズマフュージョン)技術]
重油
軽油
灯油
BDF(バイオディーゼル燃料)
環境試験結果(重油)
分類 | 加水率 0% | 加水率 70% | 削減率 |
CO₂(%) 二酸化炭素 | 15.6 | 8.6 | 44%減 |
SOx(ppm) 硫黄酸化物 | 38 | 13 | 65%減 |
NOx(ppm) 窒素酸化物 | 87 | 72 | 17%減 |
上記数値は、当社に設置しているボイラーでの測定結果です。
※お客様が使用する装置により、上記測定結果とならない場合があります。
成分・熱量試験結果(重油)
分類 | 加水率 0% | 加水率 70% | JIS2205 規格要求値 | 比較 |
反応 | 中性 | 中性 | 中性 | 同等 |
引火点(℃) | 68.5 | 85.0 | 60以上 | 同等 |
重粘度@50℃ (mm²/s) | 2.296 | 2.690 | 20以下 | 同等 |
流動点 (℃) | -22.5 | -25.0 | 5以下 | 同等 |
残留炭素分 (質量 %) | 0.16 | 0.04 | 4以下 | 同等 |
水分 (容量 %) | 0.00 | 0.25 | 0.3以下 | 同等 |
灰分 (質量 %) | 0.010 | 0.010 | 0.05以下 | 同等 |
硫黄分 (質量 %) | 0.245 | 0.078 | 0.5以下 | 約1/3 |
純発熱量 (J/G) | 45,120 | 44,820 | - | 同等 |
未だかつて実用レベルに達しない理由とは・・・
- 1. 水と油が、時間とともに分離し、エンジンや設備等が故障する。
- 2. 水を混ぜることにより、出力が低下する。
- 3. エマルジョンをした後の燃料の色が基油と同等ではない。
- 4. 基油と比重が変わってしまう。
- 5. 設備やエンジンをエマルジョン燃料仕様に改造しなければならない。
- 1. 水と油を混ぜても時間とともに分離せず、エンジンや設備等も故障しない。
- 2. 水を混ぜても、出力が低下しない。
- 3. 水をまぜた後の燃料の色も基油と同等である。
- 4. 基油と比重も変わらない。
- 5. 設備やエンジンをエマルジョン燃料仕様に改造する必要はない。
- 6. PLASMA FUSION で精製された燃料に対して、PL保険が適用される。
現在、化石燃料(軽油、重油、灯油等)で稼働している全てのもの(車、重機、船舶、設備、エンジン等)を改造せず、そのまま使用可能とした燃料が「プラズマフュージョン燃料」です。
PLASMA FUSIONについて
PLASMA FUSIONH EPF-H500
重油・軽油・灯油・BDFすべて加水率約50%で完全融合が可能です。写真の装置は、「500ℓ/h、12kℓ/日」の精製能力があり連続稼働が可能です。
製品仕様 |
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特徴 |
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使用用途 |
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PL保険適用 |
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